聖パウロ女子修道会 協力者会 −ともに福音を宣教するために−

「前に向かって」の精神

聖パウロ

 パウロをよく知るために、どういうことを知ったらよいでしょうか。パウロは非常に才能豊かで、いろいろな観点から評価することができると思います。

 それをパウロ会的な目でみた場合にいえることの一つは、彼の性格からきている「前進する」ことだと思います。いつも前に向かって歩むという姿勢が、パウロやパウロ会の創初者ヤコボ・アルベリオーネ神父、そしてまた、プリマ・マエストラの精神だと思います。そこにわたしたちの一つの特徴があるし、その精神をわかってほしいと思います。

 皆さんが属している協力者会も「前に向かって」という精神の中にあると思います。皆さんは協者力会の精神とか、歴史とかをときどきシスターから聞かれたと思うのですが、協力者会の組織は別にして、協力者会というものは聖パウロ会や女子の会よりももっと早く存在していたといってよいと思います。

 アルベリオーネ神父が新しい時代の全世界の人々に福音をもたらすために、何かしなければならない、何かをしようと決意したときに、具体的に考えたのは、修道会という形ではありませんでした。当時印刷とか、はじまりかけたラジオというのは、教会ではなくて一般の商業ペースで、しかもどちらかというと反カトリックの運動の手段として使われていたものでした。

 彼らがラジオとか印刷物を持って教会を攻撃する反教会運動を展開していたときに、わたしたちカトリック者も、彼らが使っていた非常に有効な手段、印刷とかラジオを教会の教えを広める手段に使おうと考えました。

 創立者は青年たちや若い女性を集めてこの運動を展開しようと考えました。ここに協力者会の出発点があったように思います。

 当時は「印刷学校」と呼ばれていたのですが、まわりの司祭とか信者たちから「神学の先生ともあろう者が、なんで子供たちを集めて印刷をするのか?」と、あまり皆から心よく思われていなかったようです。
 けれども彼は「新しい時代の人たちには、今までのように司祭が祭壇上で説教するだけでは充分ではない。今の世の中は説教だけでは太刀打ちできない。他の人たち、反カトリックの人たちはもっと有効な手段を使っている。教会もそれを利用しなければならない」と確信していました。

 それは彼の思い込みではなくて、いろいろな人たちの講演を聞き、話を聞き、特に、教皇レオ13世の回勅、新しい世紀を迎えるに当たってどうしなければならないか、という回勅を読んでの結論だったのです。
 彼はその確信が神からきた一つの指示、天啓と受け取りました。祈りのうちに彼が確信していた事業を進めていました。その後すぐに女子パウロ会の初代総長、シスターテクラ・メルロと出会っています。

 いつも過去がどうであったかでなくて、これからどうあるべきか、いつも前を見つめて、そしてまた前に向かって進んでいました。「前にむかって進むこと」これがわたしたちパウロ家族に共通する、少なくともわたしたちがいつも心にとめておかなければならない一つのポイントだと思います。

聖パウロ会 夫津木神父の講話より