聖パウロ女子修道会 協力者会 −ともに福音を宣教するために−

前進には困難がつきもの

城壁外の聖パウロ大聖堂
城壁外の聖パウロ大聖堂

 わたしたちは伝統というもの、今までずっと維持してきたものを否定的に理解しがちです。本来なら過去の伝統は未来を破壊する、あるいは可能性を破壊するものではないのですが、あまりにも過去は悪いもの、伝統イコール建設的なものを破壊するもの、という形でとらえられるきらいが現代にはあります。それは違います。過去の連続から未来があるということを考えないと、いちがいにこれは古い、この伝統的なものは悪いとは言えません。古いことを否定的な意味でとらえるということは、間違っているのではないかと思います。いつも前進しなければならないし、いつもも前に向かって生きなければなりませんが、これはいつも今までの積み重ねの上にきています。

 わたしたちが先輩の意見に耳を傾ける姿勢をもっているかぎり、わたしたちの進歩はあるでしょう。わたしたちが、神の声に耳を傾ける姿勢をもっているかぎり、わたしたちの霊的なキリスト者としての進歩はあるでしょう。それがなくなったときにわたしたちの進歩はとまるのではないかと思います。

 たしかにわたしたちの中にはいろいろな生活、考え方、生き方をする人がたくさんいます。それは、それから出発するということを胸の奥に残しておいたほういいが気がします。事実、現実をありのまま受け入れて、はじめから、あれはだめ、これはいいというのではなくて、これが当たりまえ、ここからどうするか……、こういう姿勢というのが、わたしたちパウロ家の者、皆さん協力者会の会員として、考えるべき一つの大きなヒントだと思います。現状を確認して、わたしたちがこれからどうしてゆかなければならないか。自分がまずどうすべきかということを考えてほしいと思います。

聖パウロ会 夫津木神父の講話より