聖パウロ女子修道会 協力者会 −ともに福音を宣教するために−



創立100周年に向けて 「パウロ家族の未来に目を向ける」W

聖パウロ修道会 澤田豊成神父

アルベリオーネ神父の部屋にあった十字架

 1年目はADと言う略称で呼ばれる書物が取り上げられました。これは、創立者が聖パウロ修道会創立40 周年(1954年)に、司祭、ブラザーたちに請われて、創立者みずからがそれまでの記録のようなものを書き残してくれました。この本は、エフェソ書の一節をとって『神の溢れんばかりの豊かな恵み』と名づけられました。これほどの恵みがパウロ家族に注がれたということです。

 これこそ、創立者が神の計画、神の働きとして振り返り書き記した自分の歩み、パウロ家族の歩みなのです。わたしたちがパウロ家族の歩みを神の神秘として、創立者の目線をとおして見つめていくために最適の書物でした。

 2年目は、テモテ書の引用で、『神の人がふさわしい者であるように』という意味の書名がつけられた書物でした。教会の中でアジョルナメント(=刷新、現代化、今日化)という言葉が叫ばれていた時代−それは、1950年後半から始まったのですが−、1960年に創立者はパウロ家族の刷新と今日化を目指して、一か月の黙想を聖パウロ会の修道者に行いました。その講話をまとめたものが、この書物です。

 愛する弟子テモテに、神の人として全面的なふさわしい者であるようにとパウロが願ったように、創立者も愛する霊的息子たち、娘たちであるパウロ家族のメンバーに、ここに立ち帰って刷新しなければいけない、今日化しなければいけないという遺言のようなもの、親として子に残す指針のようなものを伝えようとしました。
 パウロ家族のわたしたちがどう生きていかなければならないか、ほんとうに忠実であったかどうかを見つめるうえで、これも最適の創立者の著作であったわけです。

 ところが、未来を見つめようとする三年目に提示された三つの著作は、なぜか逆に時代をさかのぼってしまいました。 (続く)