聖パウロ女子修道会 協力者会 −ともに福音を宣教するために−



パウロの娘たち―その起源と歴史的発展―

聖パウロ女子修道会 シスター三嶋邇子

7.初代総長プリマ・マエストラ・テクラ

テレザ・メルロ

 スーザで教区新聞『ヴァルスーザ』や小教区報、定期刊行物や書院などで善を行っていたころ、アルバでは、男子の共同体の傍らで家事仕事にあたるもう一つのグループが生まれていました。

 1922年7月、アルベリオーネ神父は黙想のためにスーザとアルバの大人の会員を集めて黙想し、7月22日黙想の終わりの日には参加した9人全員が誓願を立てて、生涯を良い出版のためにささげることを約束しました。こうして聖パウロ女子修道会が創立されました。この機会に、アルベリオーネ神父はテレザ・メルロを12年の任期で修道会の総長に任命し、彼女はパウロの最初の娘、テクラという名前となりました。創立者は、教会の教えを伝える任務を持つ修道会の霊性の特徴を表すタイトルとして、マエストラと呼ぶ称号を初期のシスターたちに与えましたが、マエストラ・テクラをプリマ・マエストラ(第一のマエストラ)と呼ぶようにし、彼女はそれを受けました。

 テレザは自分の小ささを自覚していたので、自分は総長にふさわしくない、自分にはできないと思い、カノ二コ・キエザ神父に自分が感じていること、当惑していることを打ち明けました。「あなたがすることは何もありません。しなければならないのは、信じて従順することだけです。そうすれば・・・見ていてごらんなさい・・・」これが神父の答えでした。

 スーザではアンジェラ・ボッフィが責任者でした。アルバでも年輩のシスターがいました。しかしアルベリオーネ神父はテレザの素質と生活態度、信仰を見抜いていたのでしょう。創立者は後年、シスターテクラが亡くなってからのことですが、次のように言っています。「リーダーになる人は従順でなければなりません。修道会のごく初期にあって、共同体のリーダーに彼女を選ぶようにわたしを動かしたのは、彼女の温順さでした」。

 このことばどおり、修道会創立にあたって、どんな困難のときもマエストラ・テクラは創立者への信頼を失うことなく、従順を貫きました。 (続く)