聖パウロ女子修道会 協力者会 −ともに福音を宣教するために−



協力者と協力

創立者 ヤコブ・アルベリオーネ神父

光の中の樹木

 1908年、わたしの霊的指導者から次のことばを聞いた。「いつも心に留めておかなければならないことは、いっしょに働く人を探すこと。」そのときから、協力者について心を配るようになった。この考えは徐々に成長し確固としたものになった。

 ルカ福音書5章1〜11節の、不思議な大漁のできごと、特に「もう一そうの舟にいる仲間に合図して、来て手を貸してくれるように頼んだ」(5.7)という使徒たちの態度のなかに、協力の姿を見ていた。

 パウロ的協力の可能性は広く大きい。霊的次元での協力、使徒的次元の協力、教会的次元の協力、社会的次元の協力・・・実にさまざまである。その一つひとつは、パウロ家族の生活や使命への参加・協力によって、大きく成長発展する。

 協力者は、明確な二つの義務、つまり自己の聖化と使徒的義務を持っている。
 パウロ家族は、協力者とともにパンと喜びを分かち合い、さまざまな方法で(発行物をもって、祈りを共にするなどして)、聖化の手段を提供する。そのほか、協力者のために祈り、毎月、生者と死者のためにミサをささげる。

 こうして協力者は、パウロ家族の二重の目的、自己の聖化と使徒職を理解し、今日の社会状況やその必要、さらに、進歩が生み出すコミュニケーション手段の効果、人びとへの奉仕にその手段が持つ効果を理解する。

 協力者は、キリストの福音を広めるために、何よりもまずパウロ家族のために祈り、可能な限り自分の生活の中の時間をささげて、たとえば召命を送り、執筆や翻訳、発行物の普及や、これを使って教える宣教などをする。

 パウロ家族は、生まれたときからいろいろなかたちで多くの人びとに助けられてきた。むしろ、多くの寛大な人たちが、祈りや意見や物的援助をもってパウロ家族の誕生に尽力してくれたと言うべきである。すでに天の報いを受けている多くの人たちの名をわたしは記憶している。ただ主のみが、愛、しかもほとんどいつも沈黙のうちに実践された愛に応じて彼らに報いてくださった。彼らはさらに最後の日に、全世界が見守る前で表彰されるだろう。